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ライドシェアとは？
海外のイメージが強い「ライドシェア」ですが、近年日本においても話題になっています。ここではライドシェアのサービスがどのようなものなのか、メリット・デメリットを交えて解説します。また、カーシェアリングやタクシーとの違いについてもご紹介しましょう。
一般の運転手が乗客を運ぶ
ライドシェアは一般のドライバーが自家用車で乗客を運ぶサービスです。アメリカをはじめとする海外では、配車タイプと相乗りタイプの両方が広く普及しています。
日本では第2種運転免許を持っていない一般ドライバーが、利用客から料金を受け取って乗車させる行為はこれまで原則禁止されていました。しかしタクシー不足が深刻化し社会問題になったことで、ライドシェアに関する考え方も徐々に変わってきています。
カーシェアリングとの違いは？
ライドシェアと名前が似ているサービスとしてカーシェアリングがあります。どちらも「シェアリング」とつくため、同じようなサービスと誤解している人も多いです。
カーシェアリングは車の貸し出しを目的としているサービスです。サイト会員に登録しているメンバーが、登録されている車両を貸し借りします。
ライドシェアは「車を貸し出しする」カーシェアのサービスとは違い、車に「乗る」ためのサービスです。ドライバーの所有する自家用車で行います。
タクシーとの違いは？
タクシーとライドシェアはどちらも乗客を目的地まで運ぶサービスです。しかしいくつかの違いもあります。
まずは「免許条件」の違いです。タクシー運転手は第二種運転免許が必要ですが、ライドシェアドライバーは第一種運転免許（普通免許）があれば運転してもよいという決まりになっています。
つまり普通免許がある人であれば誰でもライドシェアドライバーになれるというわけです。敷居が低く、やってみたいという人も増えています。
次の違いは「車両の種類」です。タクシーは「緑ナンバー」の営業用車両を使用していますが、ライドシェアは「白ナンバー」の自家用車を使用しています。自分の車をそのまま
利用できるので初期経費がかかりません。
最後に「サービス方法」の違いが挙げられます。タクシーは街中や駅前で手を挙げれば、乗客が乗っていない場合は誰でもすぐに捕まえることができます。また電話やスマホアプリを使って予約も可能です。
ライドシェアでは街中や駅前では捕まえることはできません。基本的にアプリで予約をする流れになります。
ライドシェアの種類
ライドシェアには配車タイプ（TCNサービス型）と相乗りタイプ（カープール型）という2つの種類があります。こちらでは、それぞれの特徴をまとめてみました。
配車タイプ
配車タイプは一般ドライバーが利用者から料金をもらい送迎します。一般的に、スマホアプリを使ってやり取りを行います。アメリカで普及しているUberやLyft、中国のDiDiなどは配車タイプのスマホアプリです。
スマホで目的地を入力し、車が到着したら乗るだけなので簡単に利用できます。決済はスマホ内で完結するため、言葉が通じない海外での移動では配車タイプが役立ちます。
相乗りタイプ
相乗りタイプはヒッチハイクをイメージするとわかりやすいでしょう。運転手はすでに目的地に向かう計画があり、同じ目的地に行きたい人が同乗します。ガソリン代、高速料金など目的地に行くのにかかった総費用を乗車した全員で割り勘する仕組みです。
相乗りタイプは交通の効率化や環境への配慮につながるため、今後さらなる普及が期待できます。欧米では広く普及していますが、日本ではまだまだメジャーではありません。
タクシーが提供するライドシェアもあり
タクシー会社が提供する「相乗りサービス」もあります。このサービスは2021年11月からスタートしました。目的地が近い利用者を、配車アプリを使ってマッチングさせる仕組みになっています。
タクシー運転手が同じ場所へ行く人達を同乗させます。タクシー運転手が運転してくれるので安心感があるという人もいます。すべてのタクシー会社で提供しているサービスではないので注意しましょう。
ライドシェアのメリット
日本でもライドシェアの利用者が増えています。次第に普及が高まり、タクシーに代わる新しい移動手段として注目されています。ここではライドシェアのメリットをご紹介しましょう。
低価格な料金体系
相乗りタイプは、移動にかかるガソリン代・高速道路料金などを乗車する人数で割り勘します。人数が多ければ多いほど、安い料金で目的地にたどり着けるでしょう。タクシーを利用するよりも2～3割は安いといわれており、お得に目的地まで行けるケースが多いです。
たとえば羽田空港や成田空港まで行く場合は、低価格な相乗りタイプが人気を集めています。空港に行く人はスーツケースなど大きい荷物をもっているため、電車などの公共交通機関を利用するのが億劫になるものです。大きい荷物も楽々と運べて値段も安いので、空港送迎のライドシェアは増えています。
利便性の高さ
ライドシェアはタクシーの代わりとして利用されており、利便性が高いです。地域によってはタクシー不足が深刻な問題になっているところもあるため、ライドシェアが普及することで人々の足として活躍するでしょう。とくに観光客の多い観光地や都市部はタクシーが不足しがちです。
また、公共交通機関が近くになく利用しにくいエリアや過疎地でも便利です。過疎地では人口減少にともなって電車やバスなど公共交通機関の維持が難しくなるケースが増えており、移動手段の確保が課題となっています。ライドシェアが公共交通機関が近くにない人たちの「足」となるのです。
今後は自家用車を持たない人が増えることが考えられます。とくに近年では高齢者の危険運転が社会問題となっているため、早めに免許を返納して、必要なときにはライドシェアを利用するという使い方が浸透するでしょう。
サービスの質が高い
ライドシェアサービスではスマホアプリ上で利用者が運転手を評価できるシステムを採用しています。そのためサービスの質が保たれ、乗車時に不快な思いをする機会が少ないです。
また、配車アプリを使用しているサービスではキャッシュレス決済となっているため、ぼったくり被害にも遭いません。
とくに海外では言語が違い、コミュニケーションを取るのが難しいケースも多いでしょう。事前にキャッシュレス決済されていれば金額面での交渉ややり取りをする必要がないので、ぼったくり被害にあうことはありません。
自家用車で手軽に収入ゲット
配車タイプは、第二種運転免許がなくても一般ドライバーが自家用車を使って収入を得ることが可能です。副業として選ぶ人が増えています。休日や仕事終わりのちょっと空いている時間をうまく活用すればお金稼ぎになるでしょう。
環境負荷の軽減につながる
利用者数が増えれば車の数が減り、交通渋滞を回避できます。また、走行車の数が減れば、必然的にCO2排出量の削減にもつながるため、環境への負荷軽減が期待できるでしょう。
ライドシェアのデメリット
ライドシェアにはデメリットも存在します。利用を検討している方は考慮しておくべきです。ここではデメリットをご紹介しましょう。
運転技術や接客対応にばらつきあり
運転手は一般人であり、第二種免許を持っていません。個人によって運転技術や知識の差やバラつきが大きいです。
一部の運転手ではマナーが悪かったり、運転がうまくなかったりする場合もあります。運転手の口コミ評価はきちんとチェックしておきましょう。
事故時の補償問題
万が一事故が起きてしまった場合、保険や補償の問題が発生します。タクシーの場合はタクシー会社が加入している保険から補償されますが、ライドシェアでは運転手が加入している自動車保険から補償を受けることになります。
加入している保険内容によっては保険対象外で補償を受けられないケースもあるため、注意が必要です。
運転手と乗客のトラブル発生
運転手と乗客のトラブルが発生する可能性があります。暴行や盗撮、窃盗などの問題が起きているのも事実です。運転手の態度にバラつきがあるため、対応の悪い人もいます。
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